第18章

週末、西原家の祖父から電話が入り、夫婦と子どもの三人で温泉リゾートへ二泊するよう誘われた。

周防凛は本当なら丁重に断るつもりだった。

けれど少し前、祖父が体調を崩した。凛は連日の残業で見舞いにも行けずじまいだ。そんな状況で熱心に誘われてしまえば、先延ばしにはしづらい。それに、この機会に顔を見ておきたい気持ちもあった。

約束の時間どおり、周防凛と西原景冶はホテルに着いた。だが、西原司だけがいつまで経っても姿を見せない。

夕食の席で、祖父は機嫌を損ねた顔つきになり、口を開くなり叱りつけた。

「西原司のやつ、いつも影も形もない。忙しいからって、妻子まで放っておいていいのか?」

景冶が司...

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