第22章

場の空気がどこかきわどくなる。そこへ、要領のいい平岡貴利がすっと割って入り、場を丸く収めにかかった。

「先生、さっき葉山さんと楽しそうにお話ししてましたよね。もしかして、新しい後輩が増えるんですか?」

からかうような口調。

松谷南は鼻で笑った。

「まだ格が足りん」

彼のチームにいるのは、選び抜かれた一握りの天才だけだ。

葉山美晴は名門大の博士課程を出て、特許絡みの開発実績もある。だが総合力という点では、もう一段――いや、二段ほど足りない。

突き詰めれば、才能そのものがやや弱い。

その言葉に、周防凛は胸の奥でふっと息を吐いた。

本音を言えば、葉山美晴と同門になるのは避けたかっ...

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