第37章

戦火は一瞬で鎮まり、視線という視線が金原林也へと集まった。

林野宮人は金原林也を知っている。新能源の研究開発分野で、彼はいくつも目を見張る成果を上げてきた人物だ。

MBNプロジェクトが始動する前、林野宮人は一度、金原林也に声をかけたことがある。だが返ってきたのは、丁寧な辞退だった。

人だかりの中で、ひそひそ声が広がる。

「えっ、あれって小坂教授の開発チームの責任者、金原林也じゃない? なんでうちに……」

「さあ。でも今、国内の新能源開発じゃトップクラスって噂だよ」

「もしかして、プロジェクト顧問の葉山さんが連れてきた助っ人? おととい葉山さんが『新人が入る』って言ってたし、金原林...

ログインして続きを読む