第42章

あっという間に、西原家の祖父の寿宴の日がやって来た。

平岡貴利の紹介で、周防凛はあるコレクターから、現代派の大家による一点物を手に入れた。オークションに出ていた格の作品には及ばない。それでも贈り物としては、十分に見映えがする。

寿宴当日。周防凛は会社から車を走らせ、西原家の本宅へ向かった。

ところが道中、思いがけないトラブルに見舞われる。山肌から転がり落ちてきた小石が、フロントガラスを直撃したのだ。鈍い音とともに大きくひびが走り、口を開けたみたいに割れた。

凛は慌てて路肩に寄せ、すぐ保険会社へ連絡した。担当者はほどなく現場へ駆けつけ、手続きを進めてくれる。

事故車を引き渡したあと、...

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