第43章

周防凛は深夜まで残業していた。

仕事を終えると、そのままベッドに入る支度をする。

そのとき、寝室のドアロックがかちゃりと回った。

西原司は夜に葉山美晴のところへ行った日は、もう戻ってこない。

だから周防凛は、てっきり西原景冶が悪い夢でも見て、夜中にママを探しに来たのだと思った。

足早にドアへ向かい、引き開ける。

けれど、立っていたのは西原司だった。

しかも、否応なく鼻をついたのは、男の身体にまとわりつく女物の香水の匂い。

葉山美晴の香水は甘ったるく濃い。一度移れば、なかなか消えない。

ぼんやりした顔のまま立ち尽くす周防凛を見て、西原司が静かに訊いた。

「寝るところだったか...

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