第45章

夜――23時。

周防凛はぼんやりと目を覚ました。鼻をくすぐるのは、病院特有の消毒液の匂い。

――ああ、私……病院にいるんだ。

耳元で、書類の紙がさらり、ときどきめくられる音がする。

胃の痛みは引いていたものの、全身の力が抜けていて、周防凛はふらつきながらも起き上がろうとした。

ベッドの気配を察した東山覚が、資料を置いてすぐに歩み寄る。

「起きた?」

反射的に手を伸ばし、周防凛の腕を支える。そっと引き上げると、枕を背中に差し込み、もたれかからせた。

「胃、まだ痛む? ほかに気持ち悪いところは?」

心配が先に立ち、距離を取ることすら忘れている。

近い。

呼吸が頬にかかるのが...

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