第70章

周防凛は慌てて佐藤弁護士を呼び、新しい離婚協議書を手渡した。

佐藤弁護士は目を通すなり、「問題ありません」と言った。

新しい協議書は、もともとの内容を土台に、西原司がより手厚い金銭的補償を上乗せし、さらに西原景冶との面会についても条件をいっそう緩めたものだった。

周防凛は思う。たぶん――昨夜の酒乱の埋め合わせ、なのだろう。

西原司は、借りを作るのが嫌いな男だ。

周防凛は深く考えず、もう一度署名をして、佐藤弁護士に引き続き離婚手続きを進めてもらうよう頼んだ。

佐藤弁護士は承諾した。

夕食どきだったので、周防凛は佐藤弁護士を食事に誘った。

二人で食事をしていると、まさかの葉山憲之...

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