第7章

 言い逃れのできない決定的な証拠を突きつけられ、完全に崩れ落ちた石黒家を前にして、先ほどまで小刻みに震えていた好恵がふと身もだえをやめた。

 平手打ちで裂け、血のにじむ口元を歪めながら、彼女は突如として身の毛もよだつような狂笑を爆発させた。

「馬鹿ね! 救いようのない大馬鹿者ども!」

 好恵は荒々しく息を吐き捨て、手錠をかけられた両手で、かつて自分を蝶よ花よと育ててくれた養父母を嘲るように指差した。

「今さら誰に向かって泣いて見せてるのよ? 底辺で腐ってた私の実の母親が赤ん坊をすり替えたのに、あんたたち、少しも気づかなかったじゃない!」

「綾花が連れ戻された時だって、一体誰がすり替...

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