第102章

夫人――?

今の、私のことを言ってる……?

そのボディガードの言葉を聞いた瞬間、黒瀬綾子の顔色は鍋底みたいに真っ黒になった。

「黒瀬蓮、どういうこと? あなた、美玲に黒瀬律の保護者役をさせて、律と一緒に大会へ出るって言ってたじゃない。なのに、どうして白石紗月まで学校にいるの?」

「黒瀬綾子夫人。白石紗月が学校へ来たのは、別の子の付き添いで大会に参加するためです。その子なら、夫人もご存じでしょう。以前、黒瀬律の世話をしていた神谷怜です」

高木直哉が鼻で笑い、慌てたように黒瀬綾子の腕を掴んだ。

「美玲を助けに行きましょう。最近、白石紗月は精神状態が不安定で、すぐ手が出るんです。美玲が...

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