第14話

「僕、こんなに頑張ったんだよ。だから、ごほうびくれる?」

そのひと言を聞いた途端、私の表情は目に見えてふっと緩んだ。

神谷怜は自分の小さな鼻先をちょんと撫でる。妙に探るような視線で神谷悠真を一度だけ見上げてから、今度は両手で頬を包み、甘えた声で私にねだった。

「紗月おばさん、明日ね、僕とパパで遊園地行くの。一緒に来て? ね?」

「いいよ」

可愛すぎて、断れるはずがない。

「じゃあ決まり! 明日、僕とパパで山本さんの家に迎えに行くね」

怜の瞳がぱっと輝いた。彼はまた悠真の膝の上にちょこんと座り、あれこれと楽しげに話し続けて、名残惜しそうにビデオ通話を切った。

相手をしているだけ...

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