第24話

「いらない」

少し考えてから顔を上げ、神谷悠真にやわらかな笑みを向けた。

「神谷悠真。美玲がネットで私の悪口をばらまくたびに、私が必死に潔白を証明しようとしたら――それこそ、相手の思うつぼよ」

ベッドボードにもたれ、指先で無意識にシーツの模様をなぞる。

「世論で私を叩き潰したいなら、好きに騒がせればいい。……そのかわり、全部が最高潮に煮えたぎった瞬間に」

口元だけを吊り上げる。目の奥に、冷たい光が宿った。

「私たちが握ってる証拠を、まとめて一気に放つ。美玲に煽られて私を叩いた連中は、そのまま私の刃になる――美玲に、容赦なく突き立つ刃にね」

数秒、空気が止まった。

「……なるほ...

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