第102章

心臓をぎゅっと掴まれたみたいに痛んで、急に不安が押し寄せた。

――私が眠っている間に、彼は出ていったんじゃない?

それってつまり……今回の連続殺人に関わってるってこと……?

私は跳ね起きて服を掴み、ホテルの部屋を飛び出した。フロントへ駆け寄る。

「すみません。夫がいつ頃、ホテルを出たか見てませんか」

フロントの若い女性は首を振る。

「申し訳ありません。人が多くて……」

「ハーフで、すごく目立つくらい格好いい人なんですけど」念のため付け足す。

すると彼女が「あっ」と口を開いた。

「……あああ、あのイケメンのお兄さん。たぶん――」

次の瞬間、彼女はスマホを取り出し、こそこそと...

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