第119章

「藤原浩史! 彼女に触らないで!」

鈴宮若葉は藤原浩史の腕から私を奪い返そうとした。けれど、私に傷がつくのを恐れて、手を伸ばすだけで踏み込めない。

病院へ向かう道中、鈴宮若葉はずっと藤原浩史を罵り続けた。

「ほんっと最低。あんたみたいなのが生きてるだけで空気のムダ」

「藤原浩史、さっさと死ねば? 西子のあと追うって言ってたじゃん。行けよ、今すぐ」

「藤原浩史、あんたなんか死んでも土地がもったいない。西子の墓碑、今すぐ替えろ! あんたに妻なんて名乗る資格ない……!」

「恥を知れ」

車内で、若葉の口が止まることはなかった。

正直、今の彼女は私の代わりに言ってくれているみたいで、胸...

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