第120章

羽岡助手が車を走らせた先は、市の中心部にある一棟の邸宅だった。

この辺りの家は、桁が違うほど高い。

昔、父が言っていた。ここは早山グループが手がけた高級住宅街で、うちがあと二十年必死に働いたところで手が届かない場所だ、と。

星は十四歳で天才クラスに入ってから、賞金や奨学金、バイト代まで掻き集めてきた。――それでも、ここは無理だろう。早山家は早山城輔が亡くなってからというもの、星に気前よく金を出すようには見えない。

そもそも早山グループだって、星が引き継いだのはつい最近。まだ実権はなく、押さえつけられ、ずっと受け身の立場にいる。

「……彼、どうやってここを買ったの?」

驚いて羽岡元...

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