第129章

「何か掴んだんでしょ?」私は薄く笑った。

このツテを必要としているのは白野恵美だけじゃない。私だって同じだ。

受け身で殴られてばかりいるくらいなら、先に仕掛ける。藤原浩史が重傷の今、早山司が早山グループで足場を固めるために、私が動かなきゃいけない。

そうしないと、こっちがまた追い込まれる。

誰かが裏で私を守っている気配はある。けれど早山信成と、その息子の執着を断ち切れない限り、私は早山家にいるだけで針のむしろだ。

白野恵美は明らかに乗り気じゃなかった。

「言いたくないなら、別にいい」

扉に手をかけ、出ていこうとした瞬間。

「……聞いたわ。星々グループの社長、来月の1日にH市で...

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