第154章

鈴宮若葉が飛び込んできたとき、私はちょうど玄関のところに立っていた。

駆け込んできた足が、ぴたりと止まる。若葉は目を見開き、信じられないものを見るように私を見た。

「……西子……?」

今の私は、昔の服を着ている。たぶん――「本川西子」に、あまりにも似すぎていた。

陸田哲までぎょっとして、舌打ち混じりに吐き捨てた。

「……藤原浩史、お前マジで病気だろ」

「こいつは林原汐瀬だ。本川西子じゃねぇ。頭おかしいのかよ」

悪態をつきながら陸田哲が一歩前に出て、私の顔を覗き込む。

「林原汐瀬。とりあえず、俺たちと戻るぞ」

私は陸田哲をぼんやり見上げた。まるで初対面みたいに。

「……あな...

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