第165章

「てめぇ……!」

そのバカが鈴宮若葉に手を出そうとした瞬間、陸田哲が前へ出て、相手の手首をがしっと掴んだ。ひよこの首根っこでもつまむみたいに、ぐいっと背中側へねじ上げる。

「ちゃんと話せ」

陸田哲の声は低く、腹の底で鳴った。

私はそのバカを見据える。

「言ってみなよ。あんたの携帯にある写真が私だって? で、どうしたいの?」

「クズが。おとなしく離婚して俺の女になりゃ、見逃してやるよ」

まだぺらぺらと、うるさい。

「へぇ」

私は小さく頷いた。

「でもそれ、私の写真じゃないよね。どうやって私だって証明するの? 私、左肩にほくろがあるんだけど。そこ、写ってないよね?」

バカが...

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