第216章

「15……」

あの不気味な声はまだ数を数えている。まるで機械みたいに無機質なのに、理由もなく背筋が冷える。

突然、桃香が何かに取り憑かれたみたいに廊下の突き当たりを見つめ、怯えた声で口にした。

「信哉……」

彼女は佐藤晴子の制止を振りほどき、制御を失ったまま廊下の奥へ駆け出した。

羽岡宇京が一瞬きょとんとして、それでも考えるより先に追いかける。

「星……」

生きたい一心の人たちが、我先にと廊下の突き当たりへ雪崩れ込んだ。まるで、そこに出口があると信じているみたいに。

星が振り返って、私の手首を掴もうとした。けれど人波が押し寄せ、私たちはあっけなく引き裂かれる。

引き離された...

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