第217章

床には三つの死体が、ばらばらに転がっていた。ひとりは孤児院の関係者。残りのふたりは見覚えがない。孤児院の人間じゃないのに、どういう立場で犯人にここへ連れ込まれたのかも分からない。

床の死体に星がいないと分かった瞬間、私と羽岡宇京は同時に、ふっと息を吐いた。

「こいつら、人さらいだ」

羽岡宇京が、身元不明の二人を見下ろしながら言った。

私は目を見開く。

「どうして分かるの?」

「ここ、見ろ」

羽岡宇京は死体の耳の後ろを指さした。そこには十字架のような紋章の刺青がある。

「バラバラ殺人の被害者二人の遺体にも、耳の後ろが噛みちぎられて……欠けた紋章の破片が残ってた」

眉間に皺を寄...

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