第75章

カフェ。

私は店の隅の席に座り、キャップを深くかぶって、鈴宮若葉を待っていた。

今の私が信じられるのは、鈴宮若葉だけだ。

彼女以外の誰にも、心の底からは預けられない。

「呼び出して、何の用?」

鈴宮若葉が来るなり、機嫌の悪さを隠しもせず、私の向かいにどさっと腰を下ろした。

「ネットのニュースを見た。犯人は止まらない、殺し続けるって……だったら次の標的が出る」

私は思わず左右を見回し、声を落とす。

「犯人が誰か、私は知ってる。でも証拠がない……」

鈴宮若葉が訝しげに目を細めた。

「犯人を知ってるって?」

「その人、今……本川西子の家に住んでる」

信じてもらえないのが怖く...

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