第82章

「私……証拠はないんですけど……殺人犯が、本川西子さんの家にこっそり住みついてる気がするんです。もし信じてもらえるなら……誰かに張り込ませてください」

自分でもわかるくらい、声が強張っていた。

鈴宮若葉にすら信じてもらえなかった。陸田哲なら、なおさらだ。

信じてもらえなければ、あの犯人はまた殺す。

また、誰かが犠牲になる。

「私が思うに……殺されてる人たち、みんな当時の孤児院と関係があるんです。赤いワンピースの女の人たちだけじゃない。あれは、たぶん……始まりにすぎない」

陸田哲を見つめながら、私はまだ黒谷浩也の名前を口にしなかった。

まず、確かめないと。

陸田哲は疑わしげに私...

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