第118章 野良ガキ

玄関先に立っていたのは、やけに派手な女だった。

身体に張りつくタイトなボディコン。腰まで届く大きく巻いたロングヘア。作り込まれたメイクは隙がないのに、眉と目尻には人を見下す傲慢さと、薄い刃みたいな意地の悪さが滲んでいる。

須藤唯――その人だ。

ここ数日、須藤唯の胸の奥にはずっと火種がくすぶっていた。

薄井礼央の世界に入り込み、名取佳奈の居場所を奪い取りたい。そうやって必死に手を伸ばしてきたのに、薄井礼央の態度は終始ぬるいまま。名取佳奈が去ってからは、むしろ冷え切って、距離は開く一方だった。会おうとしても、会うことすら許されない。

もちろん、引き下がれるわけがない。

薄井礼央が体調...

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