第39章 彼について行く

「あの女、いったい何者なの? さっきまで薄井社長、須藤さんのことをあんなに気にかけてたのに、どうして今は彼女にばかり食い下がってるの?」

薄井礼央の取り巻きたちも、彼の腹の内が読めずにいた。

どう見ても、薄井礼央はまだ名取佳奈を気にしている。

でなければ、ああまでして佳奈を連れて帰ろうとするはずがない。

その頑なさを目にして、須藤唯はわずかに顔を曇らせた。だが、口元には笑みを貼りつけたまま、やわらかい声を出す。

「佳奈、礼央だって、あなたがひとりでこの場にいるのは居心地が悪いんじゃないかって心配してるのよ。だから一緒に帰ろうとしてるの。せっかくの気遣いなんだし、そこまで無下にしなく...

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