184

クソが、ヴェクスリーめ。あの監督官とその息子たちの向かいに座っているだけで、虫唾が走る。俺の両親への襲撃を画策したのは奴らだというのに、こうしてその存在に耐えることを強いられている。奴らの喉笛に手をかけ、そのしたり顔が苦悶に歪むまで締め上げてやるべきだった。だが、できなかった。まだだ。証拠は何もなく、あのクソ野郎どもは目撃者を消すことにかけては専門家だった。

奴らのことなど、サザンムーン・パックの雑種共と同じくらい憎んでいた。守護卿として、そして次期国王として、俺には奴ら全員を叩き潰し、足元で塵に変えるだけの力がある。だというのに、俺は枷をはめられ、ただ黙って座っていることを強いられている。...

ログインして続きを読む