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フレイヤは、城の中は自由に探索していいと言ってくれた。散策に出たときに迷わないようにと、親切にも簡単な地図まで描いてくれたほどだ。幸いにも、丸一日かけて果てしなく続くように思える廊下を歩き回ったおかげで、いくつかの主要な場所は覚えることができた。少なくとも今では、ハドリアンと朝食を共にした食堂や、新鮮な空気が心地よい休息を与えてくれるパティオには確実にたどり着ける。そして何より重要なのは、道に迷うことなく自室に戻れるようになったことだ。ささやかだが、重要な勝利だった。

城の壮麗さにもかかわらず、その新鮮味が薄れるのに時間はかからなかった。数時間も経つと、私はその単調さに息が詰まりそうになった...

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