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心底疲れ果てていた。仕事の過酷さですでに心身はすり減っていたが、法廷での混沌と比べれば、銀行で過ごす時間など穏やかでさえあった。ある種の正義が果たされたのだという事実に、どこか歪んだ慰めを見出してはいたものの、ナイト・カウンシル本部での出来事は、言葉にできない不安を私に重くのしかからせていた。

ケスラーのロード・プロテクターが吸血鬼たちの間で持つ影響力は重々承知していた。だが、私の心を苛んでいたのは、彼がこの一週間で二度も、父の案件に厚かましく干渉してきたことだ。彼はマルコムと、父に忠実な戦士であった彼のチーム全員を虐殺した。そして今度は、間接的な手段によって、群れのもう一人の有力者を死に追...

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