第6章

 階段の最上段に立ち、黒いスーツを着た六人の男たちがリビングを荒らしていくのを、私は見つめていた。心臓が肋骨を激しく打ちつけている。

「我々はデイビッド・エインズリー教授に関する書類を探している」リーダー格の捜査官がヘンリーに告げた。その声は平坦で、プロフェッショナルな響きを持っていた。「通信記録、ファイル、写真、いかなるものでもだ」

 デイビッド・エインズリー。私の父。

 足の力が抜けた。どうしてFBIが父に用があるというのだろう? 父はコロンビア大学で古代史を教えている。彼らが欲しがるようなものを、父が持っているはずがない。

 声を出そうとしたが、何も出てこなかった。

 捜査官...

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