第7章

 青葉台の家は、すっかり空っぽになっていた。

 わかっていたこととはいえ、家具がなくなってみると、やはり受ける印象は違った。むき出しの壁に光が反射し、廊下に私の足跡が響く。私たちは何もない状態でこの家を買い、少しずつ物を増やしていった。そして今、また何もない状態に戻ったのだ。

 私が着いたとき、涼太はすでに台所にいた。コートを着たまま、何もせず、ただそこに立っている。

 花束もない。気の利いた言葉もない。すべてが始まったこの場所で、ただ彼が、まるで一睡もしていないかのような顔をして立っているだけだった。

「これを許してもらえるような言葉は、何一つない」と彼は言った。「どうにかして、自...

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