第4章

「よし」と瑛太が言った。「ここはもう終わりだ」

近所の人たちの何人かが縁側ににじり寄ってきていた。腕を組んだ男が一人、「正直、もういい加減にしろって話だ」と吐き捨てるように言った。

瑛太がまた私の腕に手を伸ばした。

「やめ――」と言いかけた。

それでも彼は掴んできた。さっきと同じ腕だ。そのまま段に向かって引っ張る。私は逆に引き返そうとした。かかとが上段の縁に引っかかる。

あっという間に体が落ちた。背中が古い木の手すりに叩きつけられ、慌てて掴んだ手のひらの下で、塗料がぱきりと割れる音がした。

着地した拍子に、肩から鞄が外れた。脇のポケットのファスナーが開いていて、吸入器が縁側の板の...

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