第107章

「んっ――!?」

未来は目を丸くした。

どうして彼……こんなに!?

その口づけは激しいものでこそなかったが、蕩けるように甘く、どこか安らぎと、心臓が跳ね上がるようなときめきとを孕んだ優しいものだった。

互いに息が苦しくなるほど深く求め合った末に、ようやく蒼司は彼女を解放した。

未来は肩で息をしながら、体中に火が回ったような熱さを感じていた。彼女は勢いよく掛け布団を跳ね除けると、背後の黒い影を睨みつけた。

「蒼司、急になにするのよ。寝ないの?」

「誘ったのはそっちだろ」

蒼司の声は満ち足りた余韻で微かに掠れており、それが無性に色っぽく響いた。

「俺に向かって唇を尖らせていただ...

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