第110章

未来は心臓が早鐘を打ち、顔を熟れたトマトのように真っ赤にして、手足をばたつかせながらベッドから這い出そうとした。

「ちょ、ちょっと、乱暴しないで! 降ろしてよ」

「荷物を片付けなきゃいけないの。明日は商談があるんだから」

ようやくベッドの端まで辿り着いたその時、足首を温かい大手(おおで)に掴まれた。

蒼司が軽く引くだけで、彼女の体は抵抗する間もなく彼の下へと引き戻された。

「わかってる」

蒼司は上から覆いかさり、鼻先を擦り合わせながら、理性を溶かすような掠れた声で囁いた。

「だから、手伝ってやるんだ」

「え?」未来は状況が飲み込めない。

「お前は俺のガス抜きを手伝う。俺もお...

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