第192章 誤解

VIP通路の入口。

栗斗はサングラスを外した。未来とどこか似たその瞳には、いま、値踏みするような光が宿っている。

回りくどいことは言わない。蒼司の目をまっすぐ見据え、問いを投げた。

「未来を迎えに来たのか?」

探りであり、同時に蒼司へ与える最後の逃げ道でもあった。

「そうだ」と言いさえすれば――さっきの光景がどれほど目に痛くても、栗斗は無理やりにでも「誤解だった」と自分を納得させられる。

蒼司は車椅子に座ったまま、詰問する視線を受けても、顔色ひとつ変えなかった。

だが、嘘をつく癖もない。

二秒の沈黙ののち、蒼司が口を開く。

「未来が何時の便か、知らない」

その一言は、氷水...

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