第195章 距離感

栗斗は、妹の顔色が紙のように真っ青なのを見て胸が締めつけられた。反射的に手を伸ばし、額に触れようとする。

「未来、どうした? 顔色が悪い」

兄の声で、未来ははっと我に返った。気づけば、栗斗の手はすでに彼女の額に乗っている。

未来はそっと兄の手を下ろし、口元に無理やり笑みを作って首を振った。

「お兄ちゃん、平気。昨日あんまり眠れなくて……ちょっと疲れてるだけ」

その返事に、栗斗の目に痛ましさが走る。

――きっと、一晩中つきっきりだったんだ。ベッド脇でまともに眠れるはずがない。

「ばかだな」

栗斗は小さく息を吐いた。弱々しい声なのに、甘やかすような響きが混じる。

「付き添い用の...

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