第197章 諭す

翌日。

未来が目を開けると、隣のベッドはひんやりと冷え切っていた。蒼司は昨夜、結局帰ってこなかったのだろう。

天井を見つめたまま、数秒だけ思考が止まる。目尻が乾いて、じんわりと痛む。

そのとき、枕元のサイドテーブルに置いたスマホがぶるぶると震えた。

手に取って画面を見ると、表示は「先生」。

未来は深く息を吸い、かすれた喉を小さく整えてから通話を取った。

「もしもし、先生」

受話口の向こうから、花梨の穏やかな声が返ってくる。

「未来ね、今日の午後3時に業界の交流会があるの。ベテランの方もけっこう来るわ。ちょうど私のところに枠がひとつあるんだけど、時間があったら一緒に来ない?」

...

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