第110章

三日後。

藤原創は車でパーティー会場へ乗りつけた。

見渡す限り、会場にはゆうに百人以上。しかも大半が顔見知りだった。商界の付き合いで繋がっている連中ばかりだ。

藤原創が姿を現すと、あちこちから声がかかる。だが彼は二言三言、形だけの挨拶を返しただけで席を探して腰を下ろし、人混みの向こうに丹生谷智久の姿を探した。

――いない。

胸の奥が、じわりと冷える。丹生谷智久はなかなか姿を見せなかった。

やがて会場の照明がすっと落ちる。ざわめきが沈み、視線が一斉に前方へ吸い寄せられた。

丹生谷智久が、ゆっくりと壇上へ上がっていく。

その隣には、ひとりの女。華やかな装いで、丹生谷の歩調に合わせ...

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