第113章

江原幸子は、もう限界まで衰弱していた。全身から力が抜け落ち、痙攣のような痛みが、波になって何度も襲ってくる。

目の前にいる二人を、ただ目を開けて見つめている。けれど、言葉を吐き出す力すら残っていなかった。

――あの女は、江原朱美。

姉妹だ。

見間違えるはずがない。分からないはずがない。

生きている。

この女は、死んでいない。

江原幸子は激しく咳き込みながら、喉の奥で血の味を噛みしめた。藤原創の怒りを受けることも、惨めに生き延びることも耐えられる。だが、江原朱美が生きているという事実だけは、どうしても受け入れられなかった。

自分がここまでしてきたのは、ただひとつ。

江原朱美を...

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