第21章

江原朱美はそのまま彼女のあとをついて屋敷を出て、建物の陰をぐるりと回り、前庭の池まで連れて行かれた。

池のほとりに立たされ、水面に映る自分の姿を見る。

青と白の縞の病衣。

顔にはクリームと血がぐしゃりと混じりついている。

髪はぼさぼさ。見るからに憔悴しきっていて、惨めという言葉すら生ぬるい。

「まあ、わたしの優しいお姉さん。もう何日もお風呂に入ってないんじゃない?」

江原幸子はわざとらしく朱美の肩口に顔を寄せ、くん、と匂いを嗅ぐと、鼻を押さえて言った。

「自分で嗅いでみたら? どんな臭いか。いっそ池に入って洗ってきたらどう?」

江原朱美が反応する間もなかった。

次の瞬間、江...

ログインして続きを読む