第30章

江原朱美は箱の中に閉じ込められていながらも、外のざわめきだけははっきりと聞こえていた。

その瞬間、身体がかちりと固まる。

見開いた瞳。きゅっと縮む瞳孔。

藤原創が――自分が電撃を浴びせられている映像を、公然と流したのだ。

裸の羞辱。

尊厳を、粉々に踏み潰す行為。

宴会場は拍手の嵐に包まれ、男たちは獣みたいに興奮して吠え立てた。

江原朱美は必死にもがく。だが箱はびくともしない。密閉された闇の中に押し込められたまま、耳に入ってくるのは客席の下卑た歓声ばかりだ。

抗議したい。叫びたい。なのに口はテープで塞がれている。

「んっ、うぅ……!」

漏れたのは掠れた唸り声だけ。男たちの好...

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