第42章

「中橋傑?」ウィリアム教授は目を泳がせ、少し考え込んでから言った。「私の知る限り、藤原さんはまだ彼を見つけられていません」

「そんなはずない!」江原朱美は二歩、後ずさる。頭の中がぐちゃぐちゃで、髪を掴んでぶんぶんと首を振った。「違う! 藤原創は、あいつを殺すって――何度も言ってた! そんな簡単に諦めるわけがない! どうして見逃せるのよ!」

それに――。

藤原創が中橋傑を見つけていないのに、どうして自分の居場所を特定できる?

中橋傑だって、藤原創に自分が連れていかれるのを黙って見ているはずがない。

どこかがおかしい。絶対に。

ウィリアム教授はきっぱり言い切った。「朱美さん! 私はあ...

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