第54章

「この、誰にでも股を開く安い尻軽が……! てめえみたいな雌犬に、俺を「役立たず」呼ばわりする資格があるかよ! まだ自分が高貴な江原家のお嬢様だとでも思ってんのか? お前は藤原創にここへ閉じ込められてるだけの玩具だ。幸子に心臓を差し出すための、ただのドナーだろうが!」

藤原玄哉は顔を歪めて怒鳴り散らすと、机の上にあったクリスタルの灰皿を掴み、頭上へ振りかぶった。そのまま――江原朱美の頭へ、容赦なく叩きつける。

手足は拘束され、首の鉄鎖は机の脚にきつく巻きつけられている。動ける範囲など、最初からなかった。避けようがない。

ごつん、と鈍い衝撃。

次の瞬間、朱美の額が割れ、熱いものがどろりと...

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