第8章

それで――思い知った。

自分は、考えが甘すぎたのだと。

藤原創が、そんなに簡単に彼女を死なせてくれるはずがない。

手術台の上には、数枚の狼皮が置かれた。医師は冷たいメスで、彼女の身体にこびりついた腐肉を削ぎ落としていく。

江原朱美はベッドに横たわったまま、死人のように動かなかった。表情も、まるでない。

痛い。

それは、本当に痛い。

けれど――消毒液をぶちまけられたときの痛みに比べれば、まだ遠い。

麻酔なしで身体を弄ばれることに、もう慣れてしまっていた。

針と糸が皮膚を縫い抜いていく、しゃっ、しゃっという擦れ音まで聞こえる。

植皮は二時間もかからず終わった。

焼け爛れた肌...

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