第9章

思い違いだったと、すぐに思い知らされた。

藤原創は、そう簡単に彼女を死なせてはくれない。

数枚の狼の皮が手術台に並べられ、医師たちは冷えきったメスで、彼女の身体にこびりついた腐肉を削ぎ落としていく。

江原朱美はベッドに横たわったまま、まるで魂を抜かれた亡者のように、ただ無表情で天井を見ていた。

痛い。

それはたしかに、痛い。

けれど消毒液を全身に浴びせられたときの痛みに比べれば、まだましだった。

もう慣れてしまっている。

麻酔も使わず、医師たちに身体を好きなようにいじられることに。

針と糸が肉を縫い合わせる、しゃり、しゃりという音さえ聞こえた。

植皮手術は2時間もかからな...

ログインして続きを読む