第95章

江原幸子はひとしきり鬱憤をぶちまけたあと、床にへたり込み、肩で大きく息をした。それでも視線だけは冷たく、すでに抵抗する力すら残っていない江原朱美を刺すように見据えている。

淡々と口を開いた。

「明日で七日目、だったよね。あと三十時間もない。あなたは静かに死ねる」

「今さらだけど、ちょっと惜しいなぁ。あなたが死んだら、私の楽しみも減るじゃない?」

江原朱美はかすかに瞼を持ち上げた。血の気の失せた小さな顔。崩れかけた身体を、意志だけで辛うじて繋ぎ止めている。

江原幸子は扉の外で待機していたボディガードを呼び、朱美を指さして命じた。

「病院に、特別室があったでしょ?」

ボディガードは...

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