第5章

澪視点

 静流がSNSにアップした投稿を目にしたとき、私はカフェで待ち合わせをしていた。

 その写真を数秒間じっと見つめ、それから『いいね』を押した。

 静流から電話がかかってきたのは、ほぼ同時のことだった。

「見た?」

 彼女の声には、隠しきれない優越感が滲んでいた。

「朋之と二人で、とっても素敵な夜を過ごしたのよ。ねえ、澪? 彼って想像以上に……すごかったわ」

 私は静かにコーヒーをかき混ぜる。

「そう。おめでとう」

「怒らないの?」

 静流は一瞬言葉を詰まらせたが、すぐにさらに得意げな声を出した。

「それもそうね。どうせ離婚するんだし。正直言って澪、あなたがいない...

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