第15章 出て行け!

鈴村茜は涙を拭くのに必死で、答えられなかった。

「今どきのモデルが大物に寄りかかりたがるのは、まあ普通よね。若くて綺麗でスタイルがいいんだもの。金持ちの男を捕まえたいっていうのも、別に悪いことじゃない。でもね……」

森塚香織が距離を詰め、涙の跡で濡れた頬をぽん、と叩く。

「惚れるのは許さない」

「言いなさい。いくら払えば、龍崎燈真から離れるの?」

「わたし……」

鈴村茜は顔を背けた。金をもらったところで、何になる。娘はまだ、龍崎燈真の手の中にいるのに。

「なに? 私に払えないとでも思ってる?」

森塚香織は背筋を伸ばし、見下ろすように顎を上げた。

「私は森塚家のお嬢様よ。もう...

ログインして続きを読む