第31章 心が揺らいだのか?

龍崎様は毎日あれほどお忙しいのに、わざわざ時間を作って病院まで来てくださってる。それなのに鈴村茜は、まだあんな態度なのか。

龍崎燈真は天井を仰いで、ふっと息を吐いた。

「分別がないわけじゃない。……俺が怖いんだよ」

それから、隣に立つ男へ視線を投げる。

「幸尾。俺って、そんなに怖いか?」

「龍崎様。この件であなたも被害者です。鈴村茜の気持ちなど気になさる必要はありません。彼女があなたに会いたくないと言うなら、今後は我々も来なければいい」

「来ない?」

それはつまり――鈴村茜と、永遠に縁を切るということか。

あり得るはずがない。

ようやく、彼の手の中に落ちたのに。

簡単に逃...

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