第39章 彼こそが彼女の救い

男たちは鈴村茜を見下ろし、揃って首を横に振った。興味など欠片も残っていない。残っているのは、苛立ちだけ。

血はじわじわと流れ続け、鈴村茜の顔色は紙みたいに白くなっていく。

「このまま死なれたら、損だろ」

「だよな。せめて……死ぬ前に、楽しませてもらわねえと。1000万が――」

ひそひそと相談がまとまった、その直後。

ばしゃん、と耳をつんざく水音。

鈴村茜の身体が、冷えきった水槽へ放り投げられた。

「血の匂い……くっさ。うぇ……」

「すぐ慣れるって」

「全身血だらけとか、見てて気持ち悪くね?」

「だから水に浸けて洗うんだろ」

鈴村茜は虚ろな目を開いたまま、ゆっくりと沈んで...

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