第40章 償いたい

だが小野莉子の予想に反して、龍崎燈真は変わらず病院へ通い、鈴村茜の世話を続けていた。

その細やかで思いやりに満ちた振る舞いを、莉子は目に焼きつけるほど見て――胸の奥で、どす黒い憎しみを育てていく。

燈真が、鈴村茜が汚れていようが気にしないのなら……。

鈴村茜が、あれだけの目に遭っても生き延びる運を持っているのなら……。

なら、自分の手で終わらせればいい。

しょせんは地方の小さな町から出てきた女。こんな華やかな街に身寄りもない。路地で野垂れ死にしたところで、泣く者などいないだろう。責任を追及される心配も、ほとんどない。

「鈴村茜!」

小野莉子は病室へ入るなり腕を組み、名家の奥様然...

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