第43章 この話、二度とするな

長い沈黙が落ちたまま、龍崎燈真は一言も発しなかった。

鈴村茜は喉の奥がひりつき、張りつめた声で切り出す。

「龍崎様……私のこと、信じてくださらないんですか」

「信じる理由がどこにある」

燈真の声は氷のように冷たい。

「俺たちを引き裂いた? 笑わせるな。引き裂いたのは――見栄と金に目がくらんで、他の男に走って俺を捨てたお前だろうが!!」

「……そんな……」

胸の奥が、ぎゅっと握り潰される。

「母さんを殴ったなら殴ったで認めろ。昔話にすり替えるな」

燈真が身を屈める。視線が燃えるように鋭い。

「みっともなく死にたくないなら、俺の前で三年前のことを口にするな。まして――お前が俺...

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