第55章 じゃあ結婚しよう

高宮芽美は怒りに拳を握りしめた。森塚香織が金で人を動かすやり方も許せない。けれどそれ以上に、鈴村茜の――約束を平気で反故にし、見栄と虚栄に溺れるその性根が憎かった。

鈴村茜は芽美に連絡を取ろうとした。何度も、何度も。

だが、ことごとく繋がらない。

芽美が、会う気など一切ないのは明らかだった。

事情を確かめたくても、手段がない。

数日後。

鈴村茜の名は、トレンドに踊った。

【唖然! 田舎の農家の娘が副社長令嬢を詐称!?】

【鈴村茜、手段選ばず 嘘つき体質?】

【副社長の娘が直々に否定 私こそ本物の令嬢!】

【無名モデルの妄想が痛すぎる】

偽りの身分に関する話題が、次から次...

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